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英語学習

仮定法過去完了をわかりやすく

仮定法でつまずく方が多いのは事実です。特に混乱してしまうのが「仮定法過去完了」と呼ばれる構文です。これに倒置が加わると、何度読んでも意味がわからず、読解が止まってしまう人も多いかもしれません。この記事では、私の独自の方法で、「仮定法過去完了アレルギー」を解消する方法をお教えしたいと思います。

それでは、まず皆さんに最初にしていただきたいことがあります。
以下の3つの表現を音読してください。

could have
would have
should have

発音ですが、VとWの発音に気を付けて、以下を30秒程度できる限り多く何度も発音してみてください。下記に発音記号なども表記しますね。

Vは、下唇を上の歯で軽く噛むようにしてブ(ヴ)と発音

Wは、口笛を吹くように口をつぼめて、ウと発音

could have(kˈʊd həv  クドゥハブ)
would have(wúd həv  ウドゥハブ)
should have(ʃˈʊd həv  シュドゥハブ)

次に上の表現を短縮した形を発音してみましょう。
再度、VとWの発音に気を付けて、30秒間音読してください。結構口がつかれますよ!

could’ve (ˈkʊdəv  クダヴ)
would’ve(ˈwʊdəv  ウダヴ)
should’ve (ˈʃʊdəv  シュダヴ)

なんでこんなことやらせるんだ!とお思いかもしれませんが、この作業をしていただいたわけを説明しますと、これらを頭にたたきこめば、仮定法過去完了と呼ばれる表現がほぼ理解できるようになるからです。

皆さんは、教科書で、仮定法過去完了の構文として以下のように習ったと思います。

「If + 主語 + had + 過去分詞・・・, 主語 +could(would,should)+ have + 過去分詞」

でも、試験での読解やリスニングあるいは、英会話の中で、このようなことを一瞬で考えられるかと言えば、なかなか難しいですよね。

そんな時、今、発音練習をした場所

could have /could’ve
would have /would’ve
should have/should’ve

が聞き取れれば、あるいは文に発見できれば、仮定法過去完了の意味であることがほぼ理解できるようになるのです。

自分で発音をしてみない限り、聞き取ることができないことが多いので、まず、それらの発音の音読を繰り返して頭にたたきこむことが効果的だと思います。

そして、大切なことですが、

could have /could’ve
would have /would’ve
should have/should’ve

の表現はどんな時に使われるかというと、

後悔 または、 ②過去の可能性

を表現したいときに使うということです。

これらの表現と、後悔または過去の可能性という意味をまずここで、結びつけてしまって下さい。

初心者の皆さんは、条件節(Ifではじまる文の始め)の方が、had だったかhaveだったかで、迷ってしまい混乱します。条件節では、If を使わず、倒置になることがあり、余計にごちゃごちゃになります。

ですが、主節(could’ve would’ve should’veがある方)さえつかんでいれば、それが仮定法過去完了(後悔または過去の可能性)に相当する表現であることが推測できるのです。

会話では、短縮形の

could’ve (ˈkʊdəv  クダヴ)
would’ve(ˈwʊdəv  ウダヴ)
should’ve (ˈʃʊdəv  シュダヴ)

が使われることが多く、多くのリスニングのテストでこれらが聞き取れるかどうかで、理解度が大きく変わってきてしまいます。

単語がリエゾンする(くっつく)ことで、could’ve(ˈkʊdəv  クダヴ)のように、別の単語のように聞こえてきます。これらの音読を何度もして、慣れておきましょう。

表現の意味をまとめると、以下のようになります。

could have/could’ve +過去分詞
できたのに(後悔)/その可能性があった

would have/would’ve+過去分詞
しただろうに(後悔)/その可能性があった

should have/should’ve+過去分詞
するべきだった(後悔)/その強い可能性があった(したにちがいない)

初心者の方は、まずは、これらの表現は「後悔」であることが多いことを頭に入れておくといいですよ。

例文をあげると、以下のような文になります。

If I had had enough money, I could have bought the house.

十分なお金があったら、その家が買えたのに。(後悔)

さて、以下の4つの文ですが、すべて上の例文と同じ意味になります。

①If I had had enough money, I could have bought the house.(例文と同じ)
②If I’d had enough money, I could have bought the house.(I had→I’dに省略)
③If I’d had enough money, I could’ve bought the house.(I had→I’d、could have→could’veに省略)
Had I had enough money, I could have bought the house.(条件節が倒置されている

②では、I had がI’dと省略されるケース。こちらはリスニングで聞き逃されることがあります。
③では、I’dの他にcould haveもcould’veと短縮されているケースですが、これは音読で慣れれば、理解できるようになります。
問題は、④で、こちらは、Ifが省略され、倒置がおきており、仮定法過去完了の意味であると理解できない可能性があります。
いずれにしても、②から④の、どのケースにおいても、主節(could’ve would’ve should’veがある方)を聞き取るか、あるいは、確認することで、仮定法過去完了の意味合い(後悔または過去の可能性)があることを見抜くことができるのです!

could have /could’ve
would have /would’ve
should have/should’ve

の音読を繰り返すことで、それらの表現が、後悔または過去の可能性に相当する表現であることを理解できていれば、Netflixやプライムビデオで海外映画、海外ドラマをご覧になっている時に、仮定法過去完了の表現が理解できた!となることと思います。ぜひ、挑戦してみてください。

英文法も、まず音読で土台を作ることがおすすめです。私は、YouTubeに音読に関する動画をあげていますので、お時間のある時にご覧ください。