私が、長文読解を教えている時、生徒さんに、「サッと読んで、意味の分からない文に線を引いてみてください。」と言うことが多いのですが、その内容を確認してみると、中級以上の生徒さんでも、だいたい同じパターンで、つまずいていることが多いです。
その代表例が、「分詞構文」であり、また「倒置」です。文法については、ネットでもたくさんの先生方が解説されていますが、この2つが特につまずきやすいこともあり、このブログでも、これらに重点を絞って解説したいと思います。
今回は、「分詞構文」です。
分詞構文を簡単に言えば、
「~ing現在分詞、~ed過去分詞を使い、接続詞を省いた2つの文の組み合わせ」
であると言えます。
文のつながりをあいまいにしているのが特徴です。
接続詞をしっかり用いた方が、意味がクリアになるので、会話では、使われることはほとんどありません。
だだし、ニュースの記事や小説などでは多用され、長文読解のテストでもよく使われることが多いため、英語学習者は、知っておく必要があります。
分詞構文の解釈ができなくて、つまずく方が多いのですが、
一文目から、二文目に行くにあたり、時間の経過がある場合が多く、まず、And的な感覚であると解釈するのがよいかと思います。
次に、多いのが、並行した行動(While)です。
そして、一番少ないのが、譲歩(Although等)になります。譲歩の場合、ネイティブスピーカーは、分詞構文にしないで、普通に接続詞を用いて表現しますので、この用法は、ほとんど見られません。
つまり、ほとんどのパターンで、
And(~して)またはWhile(~しながら)
であると考えてしまっていいのではないかと思います。
最初に申し上げましたが、分詞構文と言われるものは、つながりをあいまいにしているということもあり、ネイティブスピーカーも、用法の分類を考えながら言葉を発しているわけではなく、その分類の正解を考えることはあまり意味のないことだと思います。
下記に、学校で習う6パターンをAnd的な感覚で解釈かWhile的な感覚で解釈かに分けてみましたので、参考にしてみてください。
And的な感覚(~して)で解釈
And(~して)
I sent a letter, asking him to come to the party.
私は、手紙を送って、彼にパーティに来てほしいと頼みました。
Because(~なので)
Recommended by Mr. White, I bought the book.
ホワイトさんにすすめられたので、私はその本を買いました。
If(~すれば)
Proceeding on this road, you will see the entrance of the train station.
この道をすすめば、駅の入り口が見えます。
While的な感覚(~しながら)で解釈
While(~しながら)
She smiled at me, waving her hand.
彼女は、手を振りながら、微笑みました。
When(~の時)
Listening to the music, I remembered a girlfriend from my high school days.
その音楽を聴いた時、私は高校時代のガールフレンドを思い出しました。
まれな用法 譲歩
Although(~にもかかわらず)
(Despite) having a high temperature, I still had to walk to the clinic.
高熱にもかかわらず、私はクリニックまで歩かなければなりませんでした。
*ネイティブスピーカーに確認したところ、カッコ内にあるような、なんらかの単語(接続詞や前置詞)を使用したほうが良いとの指摘があったため、あえて追加表記しました。少なくとも口語においては、譲歩の分詞構文が使われることは、ほとんどないと言えます。
個人指導をご希望の方は、ソフトバンク・スマートコーチでのオンライン指導が可能ですので、以下をご参照ください。